増田ひろのり

活動レポート: 議会の報告

【R6-2定_総】緑道工事、路上飲酒制限などを議決 〜R6第2回定例会 総務委員会報告

2024.6.17

令和6年第2回定例会では、私が所属する総務委員会では8件の議案が処理されました。
当会派は7件に賛成、1件に反対しました。
以下、各議案の概要や、賛成・反対理由を表明する討論原稿を掲載いたします。

議案第33号 渋谷区手数料条例の一部を改正する条例 (賛成・可決)
賛成討論原稿はこちら
国でできた制度2件に対応する条例改正です。
1つ目は、3年前の熱海の土砂崩れを踏まえて「宅地造成及び特定盛土等規制法」という法律ができました。
2つ目は、建築基準法で「既存不適格」と言われる建物で、省エネのための大規模修繕ができるようになりました。
いずれも実施する時には区に申請し許可を得ることが必要で、これらの申請手数料を決める条例です。
手数料額は他の22区と同じ額とのこと。

制度の趣旨に賛成でき、手数料額も適正だと考えたため、賛成しました。

議案第34号 職員の配偶者同行休業に関する条例の一部を改正する条例 (賛成・可決)
賛成討論原稿はこちら
地方公務員法に「配偶者同行休業」という制度があります。区の職員の配偶者が外国に転勤した時などに、区の仕事を3年を上限に休業して、配偶者と一緒に外国で過ごせる制度です。

渋谷区では平成26年にこの制度が整備され、令和5年度にはじめて2件の取得がありました。ただ、これまでは後任に正規雇用職員を充てる方法しか取れず、後任者の調整がつかない限り「配偶者同行休業」を認められないという可能性もありました。今回の改正は、代替職員として任期付任用または臨時的任用の職員を採用できるようにする案です。

職員がより「配偶者同行休業」を取得しやすい環境になると考え、賛成しました。
また代替職員として採用された方のキャリア形成に配慮することなどを求めました。

議案第35号 渋谷駅周辺地域の安全で安心な環境の確保に関する条例の一部を改正する条例 (賛成・可決)
賛成討論原稿はこちら
大きく報道された「路上飲酒禁止」条例です。改正点は大きく4点。
1.路上飲酒制限の時期拡大。2.制限区域の拡大。3.対象者の拡大。4.指導の対象の拡大。
それぞれの詳細は討論原稿をご確認ください。

特に1.について、渋谷駅周辺での路上飲酒制限の時期は、これまでは(1)ハロウィーン期間(2)年末年始(3)その他区長が特に必要と認める時、に限られてきました。
今回の改正で時期の指定がなくなり年間一律の禁止となります。一方で「区規則で定める基準により」制限を解除できることになりました。お祭りやイベントの時に一時的に路上飲みを許容するためです。
この制限解除のルールはこれから検討、決定されていくものですが、あまりに柔軟に決められるようだと、ルールとして分かりにくくなったり、公平性が損なわれたりします。

このため当会派は、「個別の判断を繰り返すのではなく包括的なガイドラインを策定するよう」求めたうえで、賛成をしました。

議案第42号 令和6年度渋谷区一般会計補正予算第1号 (賛成・可決)
賛成討論原稿はこちら
5億4102万円の補正予算です。目的は2点。

1点目は新型コロナウイルス感染症の定期接種で、この補正予算の大半を占める5億2092万6千円です。このうち3億401万5千円は国費から交付され、残りの2億1691万1千円は渋谷区の負担です。1人あたりのコロナ予防接種費は1万5400円ですが、定期接種対象者(65歳以上の人や60〜64歳で特定の疾患がある人)には国が8千円を国が負担するため、通常は7千円ほどが自己負担になります。渋谷区ではこれも区が負担し、定期接種対象者の自己負担額を無料とすることになりました。当会派は高く評価しています。

2点目は 路上飲酒制限の通年化を前提とした、安全安心パトロール警備事業の強化のため、2009万4千円を増額します。

他に、二の平渋谷荘の管理運営、四反道跨線人道橋架替え事業が複数年に跨るため、債務負担行為が設定されました。

コロナの定期接種に区の予算を計上して、無料接種を実現したことを高く評価し、賛成しました。

議案第43号 西参道プロジェクトに伴う道路改良工事(その6)請負契約 (賛成・可決)
賛成討論原稿はこちら
参宮橋交差点から甲州街道の西参道口交差点まで、駒テラス西参道の前の道路の歩道を段階的に工事してきました。その最終回で、西参道口交差点側の工事になります。
落札率(落札価格/予定価格)が99.7%と高かったり、同一業者が4回目の落札になったりと、競争が働ききっていない面はあるのですが、資材や人件費が高騰し工事の担い手が不足している時勢ですので、適切な業者選定が行われたと判断して賛成しました。

議案第44号 玉川上水旧水路緑道再整備工事(玉川上水旧水路笹塚緑道ほか)請負契約 (反対・可決)
委員会での反対討論原稿はこちら
本契約の範囲は、笹塚緑道の一部と大山緑道の一部の再整備の施工です。ただし、ベンチの購入、園路に使うテラゾ材の購入、および樹木の購入は別契約であり、本区域の再整備工事全体にかかる総額はさらに大きなものになります。
本契約案には反対をしました。本会議でも反対討論をして反対の表決をしましたので、反対理由については本会議の討論をご確認ください。

※委員会の討論について1点補足があります。討論の前にある委員の質疑に対し、区長がテラゾ材を選定する理由について「リプロダクト、廃材を使った素材でリサイクル意識を高める」と答弁しました。これを聞いて私は「初めて伺いました」と討論してしまったのですが、代表質問で区長が「リサイクル材を使う」と答弁されており「初めて伺った」は誤りでした。本会議討論ではこの点を修正いたしました。

議案第46号 訴えの提起について (賛成・可決)
賛成討論原稿はこちら
令和5年3月31日まで つばめの里・本町東の指定管理者であった社会福祉法人カメリア会の代表者理事長に対し、原状回復費用等として、637万6824円等を請求する訴えを提起するものです。
同法人とは、同法人から渋谷区を2件提訴、渋谷区も同法人をこれで2件目の提訴、となっています。円満解決を求めたいのですが、現実的に、いま本区が費用を負担して原状回復を実施せざるを得ない状況になっており、その損害について同法人へ賠償を求めることは止むをを得ません。賛成しました。

請願受理番号第30号 再審法改正の促進を求める意見書を国会・政府に提出することを求める請願 (賛成・可決)
賛成討論原稿はこちら
日本共産党渋谷区議会議員団が紹介議員になって受理された請願。全会一致で可決され、「再審法改正の促進を求める意見書」を国会・政府に提出することになりました。
討論原稿のとおり、請願書には具体的な請願項目も数点書かれていたのですが、議決した意見書では「冤罪被害者を早期に救済するために、再審法改正の促進を強く要望する」とまとめました。

本会議で議決された「再審法改正の促進を求める意見書」はこちらです。