増田ひろのり

活動レポート: 視察や研修

特別区町会報告 帰宅困難者対策における初動対応体制

2024.7.6

7月4日。特別区長会 第4回調査研究報告会。
選挙応援の合間を縫って、災害時の帰宅困難者対策の報告を受講。

帰宅困難者とは、災害が発生して交通機関が麻痺した時に、家が遠くて(10km〜20km以上)帰れない人。帰宅困難者になったら、行政の案内があるまでは無理に帰宅しようとせずその場に留まることが重要です。東日本大震災の夜に、渋谷区でも甲州街道などが徒歩で家を目指す人で埋まったように、一斉帰宅をすると救助活動などの支障になるためです。
帰宅困難者は他の自治体に住んでいる人が多くなるため、広域的な対応が必要になります。

今日の報告から、
1.帰宅困難者を一時受け入れる施設がまだまだ不足していること
2.帰宅困難者にその場にとどまってもらうための意識づけが不十分だということ

がわかりました。

一時受け入れ施設はホテルや大型ビルなど民間の施設に協力を依頼することになりますが、受け入れた人に何かあった時の補償問題などが制約になるとのことで、補償に行政が補助を出す取り組みや、利用者に免責の誓約書をもらう例が紹介されました。

その場にとどまる意識づけは、各自治体の駅前にある建物の大型デジタルサイネージで「一斉帰宅せず一時受け入れ施設に入ってください」と表示できればよいですが、権利関係が複雑で調整が進めにくいことが分かりました。この点、渋谷区は駅前のエリアマネジメント団体と関係が深いため、他自治体よりは取り組みを進めやすいと思います。どこまで準備が進んでいるのか確認したいと思います。